地獄の黙示録の訓示

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 映画、地獄の黙示録は僕の時代のモニュメンタルな作品だった。フランシスコッポラが描いてきた「アメリカの姿」はここ終結したかのような印象で、コッポラの総集編なのだろうという気持ちでこの映画を見た覚えがある。

 それまでのフランシスコッポラはやはりゴッドファーザーがあまりに僕の中では代表作であって、黒澤明の感性を踏襲するような美しく迫力のある画面にも僕は陶酔していた。

 地獄の黙示録では、アメリカという表現を超えたイデオロギーが矛盾や実存主義的な方法論で僕に迫ってきては、「自分の生きる価値や生きる意義」までも僕に考えさせた。映画がここまでの迫力をもって僕に迫ってきたのは、この映画と2001年宇宙の旅だったろうか。もっと思い出せば出てきそうだけれど、インパクトという意味ではこの2作は抜け出ていた。

 僕にとってはアメリカを徹底的に覚めた目で見た映画だったし、それはアメリカに様々な影響をうけて育った僕達世代への不思議な教訓もそこには隠されていたような気さえする。
 僕自身もそのころから物質的な喜びから精神的な哲学的な満足を得るような人生観にずいぶん変わった。それがいい悪いではなく、それが僕の満足だとわかったからだろう。

 地獄の黙示録は、僕が理性的に何かを考えて進路を決める役目を果たしてくれたのかもしれない。自分の年齢と精神的な成長度合いもちょうどそこで合致したのだろう。その意味ではいいタイミングで出てきた映画だった。

 思い出せば、理性ではなく、体と感性がどうしようもなく反応してその後の自分の人生を変えることになったのがビートルズだった。そこには理性や理論ではなく、爆発するエネルギーと揺り動かされるほどの音楽の才能があった。

 いい時に素晴らしき才能にめぐり合えたことが自分の今を作ってくれたのだろうと思っている。いい時代、素晴らしき才能を持つ人たちと同じ時代に生まれたことに僕は感謝している。



 
 
 
この記事へのコメント
 僕ももう少し早く産まれて、出来ればビートルズをリアルタイムで感じたかったです。今の時代は誰でも何処でもやれHIP HOPだので…別にHIP HOPを蔑視するわけじゃありませんがね。正直ついていけませんね。ついていこうとも思いませんが(笑)。
2006/12/19(火) 22:28 | URL | あきら #-[ 編集]
僕も少し遅いですけどね.でも彼らの時代は子供ながらにおぼえてます。日本では60年代にビートルズを追いかけたひとは相当早熟でしたし不良扱いだったでしょう。でも、60年代から70年代にかけては、ビートルズを中心に世界の若者文化はまわりました。敵なしでしたし、誰もが彼らを追いかけて真似しました。今では想像できないほどの存在でしたね。1作目からアビ-ロードまでの間、たった8年間。凝縮してました。今の8年は変化も少ないですね。
2006/12/20(水) 07:14 | URL | cavern #4VSNJsu.[ 編集]
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