映画「アマデウス」のモーツアルトとサリエリ、そして…

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 映画の話題でもうひとつ。モーツアルトをやや映画風に演出し描いた作品が「アマデウス」。これも大好きな映画だったからやはり100回は見ているだろう。

 これには参ったな。天才と凡人の明暗があまりにはっきり描かれているから。モーツアルトは天才で自由奔放。それでいて、次々となんの悩みもないまま名曲を作り続ける。しかし、ここで凡人代表のように描かれているサリエリはモーツアルトを嫉妬し、自分にそこまでの才能がなかったことを嘆く。モーツアルトの素晴らしさには負けることを知りつつ、モーツアルトを批判したり罵声を浴びせながらも、それを超えられない自分を省みるストーリーだ。もちろんモーツアルトは他人などなんにも気にしてないし、ライバル心も持っていない。そんな自分を比較するような必要すらない。天才だから。

 モーツアルトは間違いなく、現代で言えばビートルズだったのだろう。同じだ。誰に嫉妬することもなく、自分好きに遊んでいても曲はどんどん出来ていく。ジョンもポールもこのタイプなのは間違いないし、この映画のサリエリのごとく、ビートルズを嫉妬し批判した連中は60年代から数えたら限りない数に登る。もちろん、ビートルズ側ではなにも気にしてない。自分たちを誰かと比較すらしない。天才だからそれでいい。

 しかし、なによりこの映画、アマデウスで僕が参ったのは、これで完全に僕自身は凡人だってことに気が付いたことだ。映画の中で共感したのは、サリエリであってモーツアルトじゃなかった。サリエリの心境がどうしようもなくよくわかった。

 それ以来、僕は自分の天職は音楽や芸術じゃないこともわかった。なぜなら他人を嫉妬するからだ。自分と他人を比較するような職業も続ければ疲れる。なので、自分が納得して自分の満足を得られる仕事を探さないとならなくなった。アマデウスは僕のターニングポイントでもあった。

 映画、アマデウスからすでに20年以上が過ぎた今、僕は、自分の仕事と生活にとても満足している。


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