アビーロードのB面

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アビーロードのB面…

ビートルズファンの間では、CD時代となった今でも、アビーロードを語るとき「アビーロードのB面」という定義は何の不思議もなく語られている。誰もアナログレコードでは聞いていない気もするけれど、しかし、いまだにファンはアビーロードのB面を語り、繰り返すように聞いては涙するのだ。

もう38年も発表から時間が過ぎたし、ファンの多くはCDで聞き始まっているのかもしれない。でも、いまだ、この「B面」という言葉は意味を失わない。

Here comes the sun から Becuaseへ、そしてYou never〜の怒涛のメドレー。

一曲がもつ感動はこれからも何度か新たに遭遇もあるだろうけれど、流れ出す名曲の連続が惜しげもない才能の爆発を見るような、恍惚の領域にも突入するかのような感動は、もう未来永劫このB面を超えるものはないだろう。少なくとも俺には考えられない。

感動、恍惚、驚愕、高揚、美、躍動、天才、才能、傑作、名作、そんな形容の言葉をも陳腐なたわごとに変えていく作品など、おそらくもう一生であえないだろう。これはそんな作品なのだ。完璧なのだ。間違って、批判でもしようものなら、そのほうがどうしようもなく恥ずかしい。それは完全無欠というアートを理解できないという証明だから。一切の評論も受け付ける必要がないのだ。単に聞けばいいのだ。それがこの作品に対する礼儀。

ここまでの完成を楽しめたことだけで生きた喜びを残せるのだ。


もちろん、A面も極度に凄い。そのA面があったから、B面での爆発がさらに興奮を呼ぶ。A面でおどろいてるのに、それでもまだ終わらないのだ。さらに盛り上がっていってしまうのだ。

名作とは、言葉や評論では追いつけないのだ。名作は言葉を押しのけるように、心の壁を簡単に破り、感動の扉を開けて入ってくる。

怒涛の才能の爆発は、「受ける愛は、与える愛に最後は等しい」というポールの秀逸な命題となった言葉を残して、静かに終わりを告げるも、その感激は痙攣のように残ってしばらくは消え去らない。

Her majestyは単なるアイディアで付け加えたのかもしれないけれど、この40秒程度で俺はやっと正気に戻る。そして、脅威の才能を爆発させて俺や世界の価値観を根底から変えてきたビートルズがこれで終わったという現実に戻る。そこでは劇的な感動の後にやってくる極限の脱力感と空虚感に支配される…「このビートルズはもういない」



アビーロードのB面、この言葉は世代を超え、21世紀を過ぎてもなお永遠に語られるのだろうか…


この記事へのコメント
アビーロードはアナログレコードで聴いていた頃A面のI want youが突然終わり、現実に戻り部屋の外の騒音や話し声を耳にしながらターンテーブルのレコードをA面からB面にひっくり返したものでした。B面でGolden slumbersが始まるといよいよビートルズの最終章の幕が切って落とされると厳かな気持ちになります。Carry that weight→You never(reprise)の所で感動は最高潮に達します。聴き終えるといつも思います。ポールはビートルズ解散の悲しみをずっと抱えたまま生きていくんだな、と。
2008/10/19(日) 08:36 | URL | 間 健治 #-[ 編集]
間さん


こちらは快晴の休日です。
You Never のリプライズは、あまりに整合していて最初はリプライズとも気がつきませんでした。何度か聞いてやっとわかってまた感動しましたが。あの部分は寒気しますね。
 ポールの初めての来日コンサートでこの曲が最後に演奏されましたが、このリプライズでギターがあのとおり聞こえてきたときは放心状態になりました。
 私としては、SGTは最高傑作ですが、おそらく感動のレベルでの最高はアビーロードなのだと思います。
2008/10/19(日) 11:11 | URL | cavern #-[ 編集]
いつも間さん、cavernさんお二人のコメントを読んでいるとビ−トルズに対する深い愛情とリスペクトが感じられますね。冒頭から生意気言ってすいません。

僕もビ−トルズのアルバムはCDではなくレコ−ドで初めて聴いたクチなのでお二人の仰ってることとても判ります。

突然、前触れもなく終わるA面を裏返してB面にするとジョ−ジのなんともいえない爽やかなギタ−のイントロで始まる「ヒア・カムズ・ザ・サン」から最後のメドレ−までのあの感動はレコ−ドでないと味わえないのではないでしょうか?そういう意味では僕もレコ−ドを通じてあの感動を体験出来た事はとてもラッキ−だったと思います。

それと先日今頃になってやっと「Sgt Pepper〜」のCDを買って聴いてみたのですがレコ−ドに比べてなんか温かみが感じられないんですよね。やっぱりビ−トルズのアルバムはレコ−ドで聴くこと前提で作られているのでこればっかりはしょうがないのかもしれませんが。

ポ−ル初来日の時に披露したアビイロ−ドメドレ−は僕も鳥肌が立つくらい感動しました。

3回目の来日でいきなり「ハロ−グッバイ」がオ−プニングだった時もあまりに感動して涙が止まりませんでしたけどね。
2008/10/20(月) 01:21 | URL | hardrocker1969 #-[ 編集]
ハードロッカーさん

文章は熱いですが、こちらは今日は心地よい日差しの一日です。アビーロードは、かつてアナログ時代に「何人も否定しえぬ錬金術…?」のようなタスキ(ご存知でしょうか?)のコピーがありました。まさにこれは否定できないでしょう。これをアレンジしたところでさらにいい作品にはならない頂点にある作品なのだと思っています。そのタスキでは「A面の野性味、B面の叙情性…」なんて感じだったかなあ?ハードロッカーさん、または間さんなら記憶にないですか?

 SGTは確かにCDは硬いんですよ、音が。同感です。アナログでは、Being〜もあの万華鏡のような音がキラキラ聞こえていたのですが、CDではどうもギコチナイ感じで聞こえます。
 ビートルズはアナログ時代のアーチストですので、本来はそのままの音で残していくのが正しいのでしょう。でも、レコード会社はCDが出ればそれで商売、DVDが出ればビデオと同じ内容でもまたそれで商売、これは続いていくのでしょう。
2008/10/20(月) 13:23 | URL | cavern #-[ 編集]
3回目の来日は2回いきましたが、最初の「ジャーン!!!!!」は、初回来日時の「シュワーン!」で始まるFigure OF 8 と同じくらいのインパクトがありました。
ちなみに FIGURE OF 8のときは、大学卒業の春休みだったので、より感慨深いものがあります。
2008/10/20(月) 22:47 | URL | サラリーマン #-[ 編集]
確かにそんなタスキがありましたね。ちなみに僕が持っていたアビーロードのアルバムのジャケットの裏の曲順はOh darlin→Maxwellとなっていました。CDの面白さはアナログでは聴こえなかった音が分かる所にあります。Sgt.最後のA day in the life のピアノコードが延々と鳴り響く中で椅子の軋む音や誰かの「シー」と言う声が聞こえたときは妙に嬉しかったです。
2008/10/20(月) 23:08 | URL | 間 健治 #-[ 編集]
サラリーマンさん:

お久しぶりです。ポールは3度来日していて、最初がFigure、次がDrive My Car、最後がHello Good Byeのオープニングでしたね。全部見ましたが、ハローグッバイのときがなにか凄い盛り上がりを感じました。最初のFigure of eightは、実はイギリスまで行って始めてポールを見たコンサートの後だったので、どうしてもロンドンのほうが記憶に鮮明です。でも、上記の通り、アビーロードメドレーは頭がボーっとするくらいメマイでした。

間さん:

ちょっとまた重箱の話になりますが、どうも私自身すでに老化現象のためか、記憶が定かでありません。アビーロードアナログは、確かに裏面の曲順は異なっていましたが、Come together--Maxwell--Somethingという表記があの女性のスカートの横あたりにあったような…。もし、間さんのお書きの曲順であれば、私は完全にモウロクしたのかもしれません。まあ、別に詰問するわけではないですので、いちいちお調べいただくことはないです。あくまでファン談義です。
 SGTは椅子の音。これもまたなぜか耳に残りますね。そういわれて聞くと、それが音楽と別のところで記憶されてしまうので。リボルバーのGot to get to の演奏の裏でポールのガイドギターが鳴っている、なんてのもCDで聞いてよくわかりましたが、これも一度聞こえてしまうと、もう次からまた聞いてしまいます。案外、CDも罪なものです。

 どうも、皆様の応答もさすがにファンの領域に入ってきて、この記事コメントコーナーは私もややわれを忘れて熱くなりました(ハードロッカーさんご指摘の通りです)。
 あまり熱くならないように書いているのですが、どうしてもアビーロードB面なんて話題の応答になると私も完全なアホなファンに戻ります。
 ありがとうございました。

2008/10/21(火) 00:37 | URL | cavern #-[ 編集]
私は、「She came in through the bus room window」の 異常なほど天才的なギター(あれはジョンが引いているんか?)に卒倒します。
私にとってのB面は これです!!!
2008/10/21(火) 23:50 | URL | サラリーマン #-[ 編集]
サラリーマンさん:

B面のメドレーのギターはジョンが弾いているという情報ですが、このフレーズはジョージも得意そうな音に聞こえます(私には)。もちろん、ジョンの話が有力ですが、ジョージといわれても納得してしまう音です。この頃は、後で登場する3人のギターメドレーでもわかるとおり、3人とも演奏も円熟してましたね。決して下手じゃなくて、巧かった。
 予断ですが、ポールのベースはこの曲ではうなりまくってますね。カッコ良くて鳥肌です。
2008/10/22(水) 10:37 | URL | cavern #-[ 編集]
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