なぜに不規則?

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 ビートルズには規則がなかった。音楽はたいてい規則的なコード進行とか小節数があるわけだけれど、ビートルズにはそれがなかった。でも音楽はいままで聴いたことがないほど凄かった。

 教育は受けていない彼らが作った音楽は、当然だれの知識もないわけだから彼らだけのオリジナルだったわけだ。だからコード進行だろうが、ギターの弾き方だろうが、ベースの弾き方だろうが、ドラムのたたき方だろうが、またまた歌い方だろうが、なんでも気ままに勝手にやってしまった。

 ビートルズが新鮮だったのはほかならぬ無教育だったからだと思っている。

 教育は人を変えるし人生を豊かにする。けれど、一歩間違うと全員が同じ人間になって同じ価値観でしか動けなくなる。ビートルズは学校では外れていたのだろう。実際全員相当頭は明晰だったらしいけれど、それは教育を受ける場合は関係ない。むしろ、教育を受ける時間があるならギター弾いてるほうが楽しかったのだろう。

 どんな学園生活だったか知らないけれど、教育を蹴飛ばしてできた音楽はダイヤモンドのように透明で硬質なものだった。純粋さとエネルギーは教育で得たものではなかったし、創造性は教育では作りにくい。

 今でこそビートルズは教科書にも載るけれど、彼らはその教科書を嫌ったわけだから皮肉なものだ。でも彼らの才能は教科書以上の力を持っていたわけだ。

 一度テレビでリバプールの老人がインタビューに出ていた。ジョンと同じ学年で小学校に通っていたそうだ。(老人…ジョンも生きていたら老人なのだが)彼はそこで「ジョンは先生に嫌われて学校を嫌った。だけれどもジョンはいまやその学校の誰よりも金持ちで尊敬される人間になった」こういっていたけれど、誰も教育を蹴飛ばす奴が有名になるとは考えていなかったのだろう。しみじみと語っていて今でも覚えている。

 ビートルズの4人とも学校ではダメだったけれど、その学校で誰も持っていない才能を彼らは開花させた。
 彼らが学校をちゃんと卒業して音楽を志していたら、あのようなコード進行やらアレンジがガラガラ変わっていく音楽は彼らに作れただろうか。才能は教育より強い、のかもしれない。

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