Julia ジュリア・ジョンレノンの声

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ジョンレノンのジュリアを聴いていた。もちろんホワイトアルバムなので、ビートルズのジュリアなのだけれど、どうもファンとしてはこれまで鮮明にジョンの曲だと「ジョンのジュリア」になってしまう。

ジョンの霞むような声の影に潜んだ、母への思いをここでも見ることができるのだけれど、どうも最近はこの曲は聴くと切ない。昔は単にきれいなバラードでスリーフィンガーで弾いたギターの一曲だったけれど、今は自分にとっても意味は異なる。

まだ僕の母親は幸い健在だけれど、時に電話をするとその声にはやはり歳は隠せない。過ぎた時間は何かに現れてくる。僕はまだ、ジョンほどにまでは母の面影を追いかけてはいないだろう。けれど、それは、単にジョンが母を目の前で交通事故で若くして失うという衝撃、それも、唯一の理解者だった母親が突然消える究極の無常を経験してしまったこと、そして、僕にはそこまでの経験はない、という現実問題の差に過ぎないような気もしている。

これはマザコンとかの言葉ではなく、おそらくは人間が誰もがもつ母親への絆なのだと思っている。動物でも人間でも、いずれ子供は母親や父親とは別れていく。しかし、その時期は自然に成長と共に訪れるのが普通であって、ジョンのように突然やってくるケースの方が少ない。その衝撃度はやはり計り知れない。

ジョンのジュリアでの声は、本当にジョンらしくない。ミュージシャンのジョンらしくない声なのだ。でもこのジョンの声は、ジョンの魂のMy Mummy's Dead でも聴くことが出来る「生」の声なのだ。それは理屈ではなく、これも単にそう感じるだけなのだけれど。ジョンは、母親への感情はもはや表現できる段階を超えていて、本当にHalf of what I say is meaningless だったのでは?

そして、逆にそのジョンが最も絶叫する声を聞けるのが、マザー。このマザーでジョンは母親への思いを一区切りつけたかったのではないだろうか。

自分の両親が年老いていく姿を見る今、ジュリアの声が切なく響く。
ジュリアは凄い曲だなあ…ジョンはこの声を20代で出していたけれど、自分はそんなことをやっと思う年齢になったということなのかもしれない。





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