
かつてリンダ・マッカートニーが「ポールがさらさらっと曲をすぐに書き上げてしまうのを見ていて凄く驚いた」というのを語っていたことがあった。
それもそうだ。あれだけの作品数をさらさら書き上げていくわけだから。それも駄作の確率は極めて少ない。まあ、才能といえばそれまで。
僕の場合、かつてバンドをやってはビートルズに追いつこうとしたこともある。今はピアノも弾けるようになって、ジャズも時々弾いたりもする。それで、マジで驚くのが「奴らの耳の異常な音感」。どうやって、微妙な音を聞き分けるのか。ビートルズには音楽理論は当てはまらないことが実に多い。とにかくテキトーにやっているようで、要するに破天荒なコード進行やら和音やら、7小節のイエスタデイやら、常識論はことごとく打ち砕かれた歴史だった。サージェントペパーなんてその典型だったし。その都度、驚くことは満載だった。
ビートルズが最初に作曲を始めた頃は、コードの本すら売っていなかったらしい。つまり連中は「耳で」コードを拾っていったわけだ。
If I fell…あれはお化け。あのコードで作曲しろっていわれても、出だしがまったく無理。歌にならない。でもジョンが歌うと、「これしかない」っていうメロ。コーラスがはいると、常識のコーラスを超えたハモリ。でも究極に美。
Your mother should know…これも滅茶苦茶な理論なしの展開。でもポールの音楽はちゃんと感覚に訴える。
書き出すと切りないので、ここまで。またあとでどんどんいく。
しかし、こいつらバッハ、モーツアルト級に音楽を体で知ってる。そうとしか思えん。それと、作詞ね。ジョンはもちろんポールもジョージも「言葉」はうまいね。あれだけの曲に詩をさらっと書ける奴ら。これもただ者じゃない。相当頭が明晰じゃないとアホな言葉の羅列になる。ためしに、書いてみてみるとわかる。真っ当な詩なんてそう簡単なもんじゃない。それも3人ともさらさら書く。奴ら、なにものだったんだ?
ビートルズはロックバンドだったが、ジャンルはビートルズというジャンルに属する。ビートルズはジャンルを超えていた。だって、そんな単一ジャンルじゃ語れない、から。
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